本日は、しほさんへのインタビュー記事を掲載します。
しほさんは、天運教会ではいつもデザインや撮影など、クリエイティブな分野で大活躍されています。
讃美の時間は神様に栄光を捧げる歌手としても、頑張っていらっしゃる姿が印象的です。

写真:本人提供

しほさん、まずは簡単に自己紹介をお願いできますか?

名前は、しほと言います。地元は熊本で、今は東京に住んでいます。仕事はWebデザイン・映像制作です。教会に通い始めたのは、東京のデザイン専門学校生2年の時でした。
ちょうど
「自分はこの先どう生きたいのか?」
「自分の価値ってなんだろう」
と迷っていた時期だったんです。そんな折に、知人を通して聖書に出会いました。
自分の気持ちを抑える癖がついていた

「歯を出して笑うことができませんでした」
写真:本人提供

迷っていた時期に、聖書に出会ったんですね。“自分の軸がない”と悩むようになった経緯はありますか?

私は、小さいころから人の反応をとても気にしていたと思います。
「私はどうしたいんだろう?」と考える前に、「相手に合わせなきゃ」と思ってしまい、自分の考えや軸を持つことができませんでした。
小学校の頃、親友となる子が毎年転校してしまい、「自分が心を開くと、人はいなくなってしまうのでは?」という不安が芽生え、小学生ながらに初めて孤独を感じました。
中学に上がると、これまでの自分を変えたくて、明るく振る舞いました。そのおかげか、クラスのいろんな人と自然に仲良くなれたのですが、ある日突然、いつも一緒にいた子たちから仲間外れにされてしまったんです。
その時は、他の友達が助けてくれたおかげで大きなトラブルにはなりませんでしたが、「やっぱり自分を出さずに、周りに合わせたほうがいいのかもしれない」という思いがさらに強くなりました。
気づけば、自分の気持ちを抑えることが当たり前になり、次第に内向的な性格が強まっていきました。そして、ますます自分を出せなくなっていったのです。

小中学生の頃から人間関係で悩むこと、私にもたくさんあったのでとても共感します。その経験を経て、東京に引っ越すことになったのは何か心境の変化があったのでしょうか?

そうですね。「東京で新しい生活を始めれば、人に合わせてばかりの自分をリセットし、新しい自分になれるかもしれない」そう思い、上京を決意しました。
それに、イラストやデザインを本格的に学ぶには、東京のほうが環境も整っていると感じました。自己表現の手段であるアートに対し、デザインは問題解決の手段とも言われます。
そんなデザインの力を生かし、人に喜んでもらえる仕事をしてみたい、そんな思いもありました。
聖書との出会い

写真:本人提供

新しい自分になりたいという気持ちが、しほさんを突き動かしたんですか。

はい。当時は本当に「変わりたい」「自分を見つけたい」という気持ちが強かったんです。
そんな中、知人を通して初めて聖書の話を聞いたとき、正直「宗教って大丈夫かな?」という不安や抵抗はありました。
でも、それ以上に「変わりたい」という思いが勝っていて、その日のうちに思わずAmazonで聖書を買ってしまったんです(笑)。

行動が早いですね(笑)。

はい(笑)
実際に聖書の話を聞いてみると「聖書って意外と理論的なんだ!」と驚きました。昔の話だし、ただの道徳書みたいなイメージがあったんですが、話を聞いてみるとすごく筋が通っていて。
「自分の人生に直結しているんだ」と、少しずつ実感できるようになったんです。

そのまま順調に聖書の話を聞き続けて行かれたんですか?

それが…ある日、聖書の話と一緒に讃美歌も教えてもらったのですが、これにものすごく抵抗感を感じまして(笑)。
内心、「これを歌ったら洗脳されるんじゃないか?自分が自分じゃなくなるんじゃないか?」と急に不安になったんです。
同時に、今聞いている聖書の話は好きだけれど、これもずっと聞き続けたら、いつか自分がなくなるんじゃないかと怖くなってしまって。
それでも、聖書を教えてくれた友達のことは大好きだったし、こんなことを言って傷つけたくないという気持ちもあって、その微妙な思いをなかなか言い出せずにいました。
でもある日、同じ教会の先輩に本音を打ち明けたら、
『しほちゃんが聖書の話をこれからも聞きたいと思ったら聞いたらいいし、聞きたくなかったら無理に聞かなくてもいいんじゃないかな?』
とやさしく言ってくれたんですよね。
自分の中では、『その考えは捨てなさい』みたいに否定されるのかと思っていたので、「え、私が選んでいいの?」って拍子抜けしたのを覚えています(笑)。
宗教=強制されるイメージがあったので。
今まで本音を言ったら離れていく人ばかりだった

写真:天運教会提供

それは大きな気づきですね。自分の意思を尊重してもらえるって、すごく安心感がありますよね。

本当にそうです。今まで本音を言うと離れていく人ばかりだったのですが、初めて、本音に対して「選んでいいよ」と選択肢をもらえたんですよね。それが、私にとって大きな転換点になりました。
「あ、ここなら大丈夫かも」と思えたんです。
そして結局、その後は自然と自分から讃美歌を覚えて歌うようになりました。わからないなりに少しずつ歌っているうちに、「こういう信仰の表現もあるんだな」と思えるようになって。
今では、なんと礼拝讃美の歌手までやっています(笑)。
何より、聖書を聞く前の自分より、今の自分の方が好きだとはっきり言えることが嬉しいです。

自分の変化を実感されているんですね。

はい。何よりも、実際に聖書の話どおりに「自分を変える」ことを実践してみて、気づけば、なりたいと願っていた姿に近づいているのを感じました。
聖書の話を聞く前は、内向的で人に合わせてばかりの自分でしたが、少しずつ変わっていったんです。
人は言葉で何かを語るのは簡単だけれど、それを実際に行うのは難しいじゃないですか。
そんな中で、御言葉を教えてくださる牧師さんは、誰よりも先頭に立ってやり続ける方でした。「こんなに身を粉にして他の人たちに教える理由が、もし単なる個人的な欲だけだったら、ここまでやらないだろう」と思えたんです。
「愛」と「尊重」を教えてくれた

写真:本人提供

写真:本人提供

しほさんが教会に通い続ける中で、一番心に残っていることは何でしょう?

「根本は愛」 それが私が受け取ったメッセージです。
自分という存在が神様にとってすごく貴重で、どんなことがあっても決して離れることのない神様の愛がある。それが、私の中の大きな軸になっています。
以前の私は、「自分なんてなんでもない存在」「神様だって、いつかは離れていくんでしょ?」と思っていました。
でも、教会では「あなたの意思はあなたのものだよ」と尊重してもらえたんです。さらに、「神様はずっとあなたのそばにいるよ」「特別な才能があってもなくても、あなたへの神様の愛は変わらない」と教えてもらいました。

そこに安心感を見つけられたわけですね。

そうですね。最初は「自分が変われるものなら変わりたい!」という、まるで賭けのような思いでした。
でも、教会で聖書の話を聞きながら、その通りに実践していくうちに、少しずつ「自分ってこんなふうに行動できるんだ」「自分の個性って、こういう一面もあるんだ」と思えるようになりました。
学校で勉強したり、自己啓発本を読んだり、友達と過ごしたりしても変えられなかった“心”の部分が、聖書の話によって少しずつ満たされていったんです。

素敵ですね!しほさんは今後どんなふうに生きていきたいと思っていますか?

これからも絵を描いたり、デザインに携わったりしながら、「人を喜ばせたい」という原点を大切にしていきたいと思っています。
そして、自分が教会で教わったように、「それぞれの人が大切にされる場所」を広げていきたいですね。
みんなが「あなたはあなたでいいんだよ」と言われて、ホッとできる瞬間、それって、すごく大事なことだと思うんです。

しほさん自身も、教会の皆に対して「ホッとできる人」だと思います。いつも優しく分け隔てなく、誰とでも仲良くしてますよね。

ありがとうございます(笑)。
寂しい経験をしてきた分、あの頃の自分がしてほしかったことを、今度は誰かにできる自分でありたいと常々思っています。
しほさんからのMessage


最後に、教会に行ったことがない方に、しほさんからメッセージをいただけますか?

教会は、自分の意志を尊重してくれる温かい雰囲気の場所です。
もし少しでも興味があるなら、あるいは「今の自分を変えたい」と思っている方がいれば、まずは「話を聞いてみる」くらいの気楽な気持ちで大丈夫だと思います!
私がここで学んだのは、「神様の愛」はもちろん、自分の弱さや本音も含めて、すべてを自分自身で認められること。その安心感が、私にとって大きな支えになっています。

今日は貴重なお話をたくさん聞かせてくださり、ありがとうございました。しほさんのお話を通して、「教会ってこういう場所なんだ」と初めて知る方も多いと思います。
これからも素敵な作品と優しい歌を届けていってくださいね。

ありがとうございます。少しでも参考になれば嬉しいです!





